今日は、ハワイ大学系列の10の大学が協同で行っている教育プログラムについて紹介します。こんなのぜひ沖縄で作れたら面白いと思います。
海に興味のある学部生向けのプログラムで、Marine Option Program(以下MOP)と言います。
私もこの秋学期所属していたのですが、ハワイ大学マノア・ヒロ校 と各島の系列の学校の学生なら誰でもメンバーになることが出来ます。
一般的な日本の大学のように研究室で研究する機会の少ない学生に、フィールドワークの機会を紹介したり、インターンシップを紹介するのが、中心的な目的です。
その他にも、海に関連してイベント(魚市場見学・調査潜水艦見学) を開いたり。
生物同定と潜水調査の講習会をを開いたり。(QUESTプログラム)
また、計画書を書くところから、研究やインターンシップを行って報告書をする所までを行うスキルプロジェクトというのもあります。活動に参加したり、プロジェクトを進めることで、スキルが身に付く他に、ハワイ中の海洋関連で働いている人や学生ととつながりが作れるところが、将来に役に立つと思います。
MOPのオリエンテーションの授業(BIOL104) を受講して感じたのは理系だけでなく、文系の学生も比較的多いのが特徴的でした。また、それぞれの学生の計画しているスキルプロジェクトの内容も、海洋酸性化などの生物学的なトピックから、潜水写真をとってアウトリーチ(環境教育)に役立てようと言うもの、オアフ島に多くある沈船のデータベースを作ろう、と言うものなど、とてもバラエティに富んでいて、聞いていて面白かったです。
何より、このプログラムの人に聞けば、海洋関係の情報がどこに行けば分かるかとか、誰が詳しいかとか、そういった情報が集約されているのが、良い点だと思います。
沖縄県はハワイ同様に周囲を海で囲まれていて、海洋に関する教育が進んでいて欲しいですが、実際はまだ限られているように感じます。特に、どこに行ったら情報が得られるのか、誰が詳しいのか、研究に限らずに海に関わる勉強をするにはどういう機会があるのか、そういったことが集約されている教育組織があると面白いなと思います。
さらに、琉球大学だけでなく、沖縄高専や他の大学も文理合わせてネットワークを作れたらいいのになーなどと思いました。
これから、ハワイ大に留学する海に興味のある学生は一度、訪ねてみてください。授業だけでは得られない経験が積めると思います。
MOPは1970年代に始まったそうですね。意外と歴史が長い!
そして、あったらいいなー、じゃ無くて実際できるところから私も始めてみようと思ったのでした。
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2013年冬号のニュースレターの表紙 |
ではまた!