先週でハワイ大学での夏学期が終わりました。その様子をご紹介致します。
1.夏学期とは
ハワイ大では5月末からの6週間と、7月上旬から昨日までの6週間で秋や春の通常の学期にも行う授業を、集中講座として開講しています。
私はそのうち7月2週目から8月3週目にかけてのSummer Session2 を受講しました。
今回は琉球大学からの交換留学に合わせて私費で来ています。
一般の交換留学は8月末から始まる秋学期、1月から始まる春学期に行われます。
しかし私の場合、進路や研究の都合上(※1)秋学期しか留学することができなかったので、
時間のとれた夏の期間に、追加の授業を受講することにしました。
2.授業の紹介
私が夏学期に受講した授業を紹介します。(※2)(1) Hawaiian Studies 107 Hawaii: Center of the Pacific (Prof.Jonathan Osorio)
これは一般教養の授業で、ハワイそしてオセアニアの先史時代から現代までを勉強します。サブテーマは 'identity' アイデンティティ です。孤立したハワイ諸島にどうやって人々は到達したのか、様々な神話や、
かの有名なカメハメハ大王や他の王様たちはどのように人々ををおさめたのか
クック船長がハワイに到来し、どのように人々の生活が変わっていったのか
ハワイがアメリカに併合され、太平洋戦争の戦地となり、そこから世界を代表する観光地となった今、何が問題となっているのか、といったことを学びます。
また、オセアニアにおける「核」の問題も取り上げます。
授業は、先生の話がメインで進みますが、貴重な映像資料を見たり、
先生が生演奏するハワイアンソングを聞いたり、飽きる事がありません。
評価は、3回の地図クイズの点数、3回の選択式テストの点数、2回のレポートの点数によって決まります。
また、ボーナス点がもらえる、タロイモ畑でのボランティア活動もあります。他ではなかなできない貴重な体験でした。
学内のタロイモ畑でボランティア活動 |
(2) Biology 172 Introduction to Biology II (Prof.Michael Huddleston)
この授業は生物学専攻の基礎的な授業です。キャンペル生物学原書9版 (Campbel Bilology 9th Edition)の教科書に沿って、生物学を網羅的に勉強します。私が受講したBiology172はこの教科書の後半600ページ分程度を6週間で終わらせます!内容は生物の分類と、生態学が中心でした。
授業はスライドの説明が中心で、割と淡々と進みます。評価は4回の試験の合計点で決まります。
琉球大学では設定されていない、基礎的な生物をきちんと理解することのできる授業でした。
教科書購入の必要はありませんが、全く無いと試験で良い点を取るのは難しいです。
私は、少し古い日本語版の教科書を持っていたのでそれを使用しました。
これだけのページ数を1ヶ月半で終わらせます! |
3.まとめ
夏学期の授業を受講して、良かった事と困った事をまとめます。☆よかった事
6週間という短い時間で集中して授業を受けられるので、交換留学の学生にとって普段の学期では取る余裕の無いであろう、専門外の講義も取ることが出来ました。
また、夏学期の受講生は大学の寮に住むことができるので、留学生でない友達も出来ました。秋学期に向けて何が必要なのか、またどのような授業をを受講するべきかを知ることができました。
大学寮の部屋、アパートタイプでとても快適 |
★困った事
夏学期は、1回65分の授業を月曜から金曜日まで行うので、授業の進むスピードが早く毎週のようにテストや提出物が続きます。
そのため、一度理解できないところができると、復習したり先生に質問しにいったりする時間が取りにくいのでリカバリーするのが大変です。
良い成績をとりたいのであれば、十分な英語力をもって挑戦することをお勧めします。
Hawaiian Studies の授業の行われている校舎 |
最後に
夏学期の授業は交換留学ではなく、アメリカの大学と同じ費用を自分で支払わなければいけないので、相応の費用がかかります。しかし、通常の学期に向けての準備や集中的な勉強のできる良い機会なので、スケジュールや費用等の都合ががつく人は受講してみても良いかもしれません。また、ハワイ大学では、単位認定はありませんが、夏期に行う英語の講座も何種類か(HELPやNICEなど)あるので、それらを受講するのも良いと思います。こんなところで、ハワイ大学での夏学期の紹介を終わります。
私と同じような状況になる人は多くないとは思いますが、どなたかの参考になれば幸いです。質問などあればいつでもご連絡下さい。
※1 サンゴの研究をしています。テーマの都合上、1月から6月が急がしいですが、夏休みの期間はあまり忙しくありません。また、来年度(2015年)卒業予定で、日本での就職を考えているので2月から5月は日本に居たい、と言う理由もあります。
※2 内容は私の受講した2013, Summer Session 2 での様子です。授業は年度によって、また先生によっても異なる場合があります。ご了承ください。