Apr 19, 2020

パニックの心理―群集の恐怖と狂気


COVID-19の影響で世の中が変化しているなか、45年前のこの本が興味深かったのでまとてみる。


パニックの心理―群集の恐怖と狂気 (講談社現代新書 364)
講談社 (1974-01)









パニックの心理―群集の恐怖と狂気 
著:安倍 北夫 
発行:1974年1月1日 講談社


◯著者 安倍 北夫

  • 安倍 北夫(あべ きたお、1922年3月3日 - 2013年8月6日)は、日本の社会心理学者。東京外国語大学名誉教授。
  • 青森県出身。東京帝国大学卒。東京外国語大学助教授、1964年教授。1985年定年退官、名誉教授。早稲田大学文学部教授、聖学院大学政治経済学部政治経済学科教授を経て1994年から1999年まで聖学院大学学長。地震・火事などに当たっての災害心理学を提唱した。2013年8月6日死去、91歳没。  (Wikipedia より)



◯目次・概略

「天災にせよ、人災にせよ、人間的要因が、その決定的場面を左右することがおどろくほど多い。(中略)その中でもパニック”群衆要因のもつ隠された、それだけに圧倒的な力”について、われわれあはあまりに知らなすぎる。(中略)本書がいくらかでもその理解と、コントロールに役立てば望外の幸いであり、また災害にむなしく生命を奪われた人たちにむくいる道もあると信じる。」(おわりに より)

目次
1 悲劇は襲う…マナグアの壊滅と大洋デパートの劫火
2 恐怖と驚愕…それからの脱出
3 とっさの危急行動…適応行動は可能か
4 群集の恐怖…パニック行動の論理
5 地下街を襲う恐慌…不安の闇の底で
6 高層ビルの猛煙…脱出を求める人々 
7 不安のおののき…回避のパニック
8 情報とデマ…この両刃の剣
9 モッブ・狂気と惑乱…パニックからまぬがれるために
おわりに


◯分析の具体例

1.情報化社会は群衆の生成に好媒体となる
  • 都市化が進行し、大衆社会が形成される。大量生産・大量消費を基盤として成立した社会は人々の行動様式や欲望が平均化されている
  • マスコミュニケーションは①直接的な視覚聴覚映像 ②即時性を持つ ③迫真性と共在制(事件の現場にいるような感覚を人々に持たせる)ため、人々に共通な動因喚起を行い、おなじような行動に駆り立てる。
  • 動因の標的となるものについても、共通の誘意価が与えられ、誘引形成される。


トイレットペーパー買い占め群衆の生成
①平均化:水洗便所の普及により、大衆にとってトイレットペーパーが必需品になる。
②動因喚起:
・紙不足の情報→石油製品の物不足→物価高騰→紙製品が高騰する不足するとういう不安が形成される。
・トイレットペーパー買い占めの報道と空っぽの商品棚の映像、途方に暮れた人々の表情がマスメディアにより流されることにより、他人との同一視が生じ、共感が生じ、同じ動因喚起がされる。
③誘因形成:
・特定のもの(この場合はトイレットペーパー)が、強い誘引価をもつようになり人を引きつける
・報道では、どこでどうすれば手に入れらるかの情報が流される。

→これらの経緯から、相互になんの連絡も打ち合わせもなく、それでいて共通の動因と、共通の狙いを持った不特定多数の群衆が突如出現する。

2.デマの作用力はどう規定されるか
  • 口づて人づての情報は深いリーチと広いカバーを持つ。その情報が誤りだった場合や歪んで伝わるとデマとなる。
  • デマは、社会不安から生まれ、社会不安を増幅し、社会不安を再生産し、不安に結節を与えて恐怖に添加し、恐るべきパニックやモッブ(混乱した集団行動)に変わるエネルギーになる。
プラス情報:高い 正確性、直接性、具体性、強い指示性
デマの強さを決める要因:事態のあいまいさ、不安の強さ、不安に実態を与えるような(デマ情報の)適合性の度合い


デマの作用力= ”デマの強さを決める要因”
        ”プラスの情報の力”

→事態の曖昧さ、不安動因の強さ、内容の適合性によって規定されるデマの力が強く、高くても、プラス情報の強度・直接性・具体性・指示力が十分大きければ、デマの伝播は抑えられる。


3.パニックからまぬがれるための12の条件 (参考文献ブログから引用)

  1. パニックをなす基盤である群衆に共通の不安、恐怖動因を低減する:予備知識を持ち、対応を事前に学んでおくことが大切
  2. 当面の不安だけでなく、それが付加される一般的根源的不安をのぞく:不安の総量がパニックを増強するので、解決可能な不安は取り除いておくべき
  3. 群衆動因の低減:群衆は統制可能な単位に分割するべき
  4. 群衆行動のキッカケを防止する:戦争の最前線で訳も分からず後方に走り去る兵士が数名出れば、全軍敗走のきっかけになる。パニックを喚起するような言動や行動は抑制するべき
  5. 群衆相互の間にある暗黙の、あるいは公然たる競争の動因を低減し、除去する:きちんと行列を作らせる、順番待ちを徹底させるなど、秩序を保ち争奪戦の類が起こらないように工夫するべき
  6. 群衆の中に連帯性をつくり出す:「みんなで頑張ろう」「思いやりが自分も相手も救う」などの呼び掛けも大事
  7. 自らのなすべき役割りをもつ:ヒトは役割に徹する時に恐怖から自由になれる、古い言葉で言えば「母は強し」である
  8. 指導者に人を得る:ヒトは不安定になればなるほど、権威あるものにアンカリング・ポイントを求める
  9. 身体的疲労をさける:疲労は判断力の低下以下多くの問題を招く
  10. 被災者の間に不公平のないように配慮する:皆が公平に無一物だと差別のない平等を感じるという、だが少しでも差が出ると差別感が生じ不平不満が出る
  11. 確度が高く、直接的、具体的そして指示力の強い情報を提供する:事態のあいまいさや根源不安の成長を抑止することがパニックの防止に重要
「不意の災害に不断の備え」:防災訓練のように、不測の事態に反射的に体が動いて対応できるようになるのが理想的


◯感想
  • 2020年のトイレットペーパー不足の際には、1973年のオイルショック時とは異なり山積みにされた棚の様子が報道されたり、買い占めする必要が無いことなど、正確性、直接性、具体性、強い指示性のある情報の報道もあり、混乱は少なくなっていた。
  • 2020年のこのコロナ災禍においては、情報伝達の方法がマスメディアや直接の人づてに加えて、SNSによる伝達が大きな割合を占めているが、その場合の共通点と相違点を分析したい。


◯参考
(渋谷駅前で働くデータサイエンティストのブログ)


「30歳までにやりたいこと25個!」を振り返る。

30歳までにやりたいこと25個!」というブログを書いていたようです昔。修論からの現実逃避だったかもしれません。

いろいろあったけど無事に30歳まで生きました!せっかくなので振り返ってみよう。

”2015年初め: 25歳 大学院修士3年目 2020年初め: 30歳 社会人5年目”


→ 社会人なのかは不明ですが、1つ目の組織で働いて5年が立ちました。

「やりたいこと」25個


実現できていること

  • 楽しむ →辛い時もありましたが、そのときどきで楽しみは見つけながら生きてます。いま一番楽しいのはヨガかな。
  • 恋愛する →働いてからの恋愛は大変。おもった通りには行かない。
  • 毎年1カ所以上旅行する →これは思ったよりたくさんできた。社会人になってからは、タンザニア、石垣、マカオ、イギリス、台湾、久米島、韓国、インド、モロッコ・フランス、インドネシアに行きました。まさかこんなに旅行しにくい世界が来ると思っていなかった、早くコロナ禍落ち着いて欲しい。やっぱり年に2週間ずつくらいは休みたい。
  • 沖縄に行く →これは1年1回か2回は行けたので良かった。やっぱり一度行くと安心する。ここ1年行けていないので、いろいろ落ち着いたら行きたい。
  • 姉妹で旅行する →妹が関西滞在中に遊びに行けたのが良かった。不在の半年は寂しかったけど。
  • 年に1回以上、墓参りをする →祖母がなくなったこともあり1年に1回くらいは行ったか。
  • 実家の庭を整える →結果父がガーデニングにはまってきれいになった。お手伝いはしたので良しとしよう
  • 自分の住む町の好きな場所を5つみつける →今の街はとても気に入っている。食べ物屋さんが充実しているのは下に書くのでそれ以外に5つ挙げてみる

  1.  銭湯:古い建物をきれいにして使っていて、良い。
  2.  図書館:なかなか充実していてリクエスト本もすぐ購入してくれる
  3.  河川敷:海岸みたいに開けていて気分が良い。街の混沌とした感じと、河川敷の広さがどちらも気に入っていて、道路騒音が少しうるさい以外はとても良いところ。
  4.  ヨガスタジオ:ずっと通っているヨガ。
  5.  朝日が差し込む自分の部屋:最近はじめた朝の瞑想で、この空間と時間は結構しあわせなんじゃないかと思っている。
あと自分が住む街では無いけれど、日比谷公園はとても好き。今在宅勤務が続いて四季の変化が追えないのが、きっと美しい春の公園が見れないのがとても残念。

  • ディズニーシーに行く →ダッフィーを買いたかった妹と一度、大学の友人と一度行けた。大学の友人と行ったときは人生が辛い底だったんだけど、本当に楽しくて、あぁ生きていたい、と帰ってきてからひしひしと思った。
  • スカイツリーに行く →スカイツリーには行ったけど結局登ってないので本当は三角かな。下からはよく眺めている。
  • 運動系の趣味をみつける →ヨガは週1以上で続けているし、もっと深く極めて行きたい趣味になった。マラソンはあまり取り組めてないけど続けたい。
  • 芸術系の趣味をみつける →芸術というほどではないけど、つめを塗るのにはハマっている。学生のときにはすぐに傷んでしまし実験するからできなかったこと。時間さえあれば1本あたりの値段は安いし、バリエーションはいろいろあるので良い趣味かな。三線は習いに行こうとしたけど結局、できないまま。
  • 両親の結婚30周年祝いをする →これはうまく行った!5歳くらいのときに撮っていた家族写真と同じ服装を探してきて、同じポーズで写真を撮ったあとに食事に行った。両親がだいぶ喜んでいたようだったし、思い出に残ったので良かったと思う。
  • 得意料理を5つ持つ →自炊の意欲に波があるので得意料理といえるかは謎だけどとりあえず最近作った料理を5つ挙げてみよう。①タイカレー②ピクルス③豚の角煮④ラタトゥイユ⑤炊き込みご飯。生きるためにそこそこに食べれる食事は作れるし本読んだらだいたいそのとおりに作れるけど、すごく美味しいものを工夫して作る、ってところに関心が無いみたい。でも、自炊すること自体が怖くて決まったものしか作れなかった期間も長くあったので、いろいろな料理に挑戦しようと思うように食べたいものを作れるようになったのは良い状態。
  • お世話になった先生方に会いに行く →大学の先生たちには会いに行けたので良かった。勤め人として生きるときに、心の支えになっているのは、大学・大学院のときの経験だなぁと思っている。
  • ブログを続ける →2016〜2017年あたりの数年間、ブログだけではなく日記でさえも文章がかけないくらいの精神状態だったことがあったので当時の記事はほとんど無いけれど、今こうやって書き続けられている。良かった。海にほとんど行かなくなってしまったので、ダイビング・ログをつけられなくなったけど、読書記録をコンテンツにすることに決めたのが良かった。bloggerはほっておくと外からの流入が無いからほとんど自分以外に読んでいる人が居ないけれど、これからも自分のために書いていこうと思っている。もう少し長くまとまった文章をコンスタントに書くようにしていきたい。
  • お気に入りのお店を持つ →好きなごはん屋さんを以下に列挙。まぁごはん屋さんではなくても良いんだけど。
  • タイ料理 チャイヤイ おじさんが優しい。持ち帰りもできるので便利。ラープ・ムーが好き。
  • タンブリンカレー スリランカ風のスパイスの効いたカレー。ビリヤニも良い。
  • 一初(いちはつ) イワシ料理と沖縄料理。カウンターだけのお店。イワシの南蛮漬けと沖縄定番料理が美味しい。
  • きそば 柏屋 冬限定の牡蠣蕎麦が良い。
  • SLOW JET COFFEE PC用カウンターからの長めが良いので時々作業に行く。

できなかったこと

  • 結婚する →これ、UPする直前で追加したけど、まだそういうタイミングでは無いようです。
  • 家族と住む家を持つ →これも。そのうちそういうタイミングが来るかもしれないし来ないかもしれない。戸建ての家をもつイメージは全然湧きませんね。でも、一人で暮らすのは嫌なので、ライフパートナーは必要。妹との生活はとても良い。
  • 出産する →これも。いずれそういうタイミングが来るかもしれないし、もしかしたら来ないかもしれない。今は深く考えるのを先送りしている。でも2020年4月時点、ながく生きたいし、生きるなら子供含め家族が欲しい。
  • 育児する →これも。
  • 海外出張に行く →これは叶わず。入ってみたらめちゃめちゃドメスティックなところだった。
  • 毎年1回フルマラソンを完走する →社会人になってから完走したフルマラソンは1回だけで、2019年1月の石垣マラソン。これはすごく良かった。心身ともにある程度、健全じゃないと練習できないし練習ちゃんと高校時代の体力ストックが完全に切れたので、練習しないと走りきれない。心身ともに健康さを取り戻してきたので、完走そして自己ベスト更新を目指していきたい。
  • 本を年50冊、5年で250冊読む →去年あたりから頑張って読み始めたけど、まだ全体で50冊もよめていないのではないかな。忙しくなるとすぐ本読めなくなるところ、SNSばっかりになるところは変えたい。
  • TOEIC970点取得する →受けていない。受けても取れない。英語はだんだんできなくなってきているので悲しい。どうにかしたい。


「やらないこと」5個


実現できていること

  • 入院するような大きな病気をしない →入院するほどの病気はしなかったけれど、2週間ほど休職するほどの精神状態が良くなかったときがあった。その後もなかなか回復しきらなくて、今も定期的に職場の産業医先生と面談している。20代の後半の女性というのは周りみてもみんなそれぞれに苦労する時期なんだなあと思う。心身の健康が一番
  • 48kg以上に太らない →ぎりぎり今は超えていないけれど、、本当はもうちょっと脂肪落として筋肉つけたい。マラソン走るには下半身が重い。

できなかったこと

  • 遅刻しない →入ってみたらフルフレックス制というのは、遅刻という概念が無い勤務形態だった。無理して朝早く行ったりしていたときとかあって、その後会社に行けなくなったので、△。時間ぎりぎりになっちゃうのはそう簡単には直せない。
  • "好きじゃないけど嫌いじゃない" 暗示をかけない →これを無意識にやってしまっていることはかなり多い。嫌いじゃないとか、大丈夫なはずとか、こういうもんだ仕方ないはず、とか思って無理やり続けるとあとから苦しくなってストレスが溜まっていく。程度問題ではあるけれど、最近暗示をかけていることにやっときづけるようになってきたので、嫌なことはやらない。特にプライベート時間。程度によるが仕事においても。を徹底して、強くしなやかに生きたい。
  • 無理しない →やっぱり無理しないのって無理で。なにのためなら無理をしてでもチャレンジするのか、ここはやらないと決めて無理しない放棄するのはどこかをクリアにして行きたい。もう少し自分本位に生きられるようになりたい。

できたこともできなかったこともありました。25歳のときに思っていたような充実した日々だったろうかと思うとそうではなかったしなにかを成し遂げたということもなかったし、自分でお金を稼いで生きるということは大変。生きてるだけで百点満点。とまずは言ってあげたい。

2020年、世の中が大きく変わっているさなかで、この先どうなっていくかなんて全然見えないけれど、今一つ言えるのは、この先も生きていたい。楽しく健康に生きていたい、ということ。





読書記録2020年3月


在宅勤務多めなので、たくさん本読めて嬉しい。
引きこもりはデフォルトなので、すごく苦ではないけれど、
この状況は当面続きそうなので、よくよく自分を大切に生きたいなぁ。

最近の執心は、フェミニズムと発達障害とカサンドラ症候群。偏っている。。!



  • まさにパニックの渦中の今、読むべき本。人は社会は45年前と変わったのだろうか。

パニックの心理―群集の恐怖と狂気 (講談社現代新書 364)
安倍 北夫
講談社 (1974-01)

約45年前の本。ちょうどまさに今、トイレットペーパーが買い占めによって手に入らず、東京は外出自粛やロックダウン目前の混乱と不安のさなかにいる。内容はもう一回別に書きたい。

  • ASDのパートナーとのコミニュケーション、そして親しい家族とのコミニュケーション


夫婦の危機は発達障害が原因かもしれない:離婚を考える前に読むカップルセミナー入門
益知, 宮尾, のぞみ, 滝口
河出書房新社

先月読んだ「夫がアスペルガーと思ったときに妻が読む本」の著者が書いた新刊。2017年初版。研究と臨床が進んできていて、カサンドラ症候群についての傾向やパターンが具体的になっている。
コミニュケーションは難しい。それは確か。世界の捉え方が、身体が異なっていたら理解しあえないのは確か。自閉症スペクトラムは、スペクトラムなので誰だってある程度はそういう部分を持っている。家庭での関係性が問題になって重度の抑うつ状態になった時にこの本を読んで、なんとかしようという希望なんて持てるだろうか。こういう生活になりうるとわかっていて、関係を続けられるだろうか。



  • この人だから、生きていられたとしか思えない
一緒にいてもひとり―アスペルガーの結婚がうまくいくために
カトリン・ベントリー
東京書籍


アスペルガーの夫の妻が、パワフルな人過ぎて、この人だから乗り越えられたんだろうなと思うばかりだった。子供がいたり、収入がなかったり、別れられない理由はあるかもしれない。その、夫の行動はDVやモラハラでなくて何なのだろう。それまでして一緒に居たいと思えるのはなぜなんだろう。本が書けるほどの人だから、なにかを得たのだろうけど、先にわかっていてその世界には入れないなと思ってしまう。

  • わかりやすさを優先。
大人のアスペルガー症候群 (講談社+α文庫)
加藤 進昌
講談社

今目の前で困っているという人には良いかもしれないが、私にはいまいちだった。軽く読めるし、絵が多くてわかりやすいけど、引用がなくて、科学的根拠がまだ明らかでない情報も紹介しているようで信用に欠ける。






  • ユーモラス、ハッピーエンド、でもそこまでしないと分かり合えなかった
されど愛しきお妻様 「大人の発達障害」の妻と「脳が壊れた」僕の18年間
鈴木 大介
講談社 (2018-01-25)


お妻様は、発達障害。僕は高次機能障害になった。二人の生活の様子の変化、理解の仕方の変化をユーモラスに綴っている。夢中で読んだ。ちょっと泣いた。僕が、高次機能障害になることで、お妻様の世界の捉え方を理解していって二人はうまく助け合えるようになるのだけど、それまでの過程が壮絶だった。人の人生なら笑って泣いて一晩で読んでしまえるけど、これは誰かの1日であり1年であり20年近くの生活なんだ、と考えると重い。






アスペルガー症候群のパートナーと暮らしている人(妻)が陥る状態である「カサンドラ症候群」についてはこれで、約5冊ほど読んだことになる。
そこから得た情報と感想は別途記録をまとめて、しばらくはこれで終わろうと思う。
日本人で本当に臨床や研究もする専門家であって、一般向けに書籍を執筆しているはほぼこの、宮尾 益知さんと、滝口 のぞみさんしか居ないようだということはわかった。
気が向いたら、この二人の本2冊はちゃんと記録を書いておこう。
アスペルガーとカサンドラの間の問題を解決する具体的な対処方法や解決方法は無い。お互いが問題を認識すること。問題解決を粘り強く続けること、コミニュケーションをとることを諦めないこと。それぐらいしか、ともに歩む道は無い。”普通”のレンジに入る二人だって難しいのに、世界の見方、感じ方がそれぞれに全く異なる2人がチームとして家族になっていくのは本当に困難だと思った。っていうか無理だ。「カサンドラ症候群」に関する本を読んでいると、どんなに最後に希望を持ってというあとがきを読んでも、もうただ無理だ、としか思えなくなってしまう。




  • わかりあえない、でもつながりたい。
上の「カサンドラ症候群」シリーズの本はどうしても希望を描くのが難しかったけれど、これは読後に少しほっとするような、他者と関わり続ける希望をかすかに持てるような、そんな気持ちのする本だった。

未来をつくる言葉: わかりあえなさをつなぐために
ドミニク・チェン
新潮社









つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく (生活人新書)
綾屋 紗月, 熊谷 晋一郎
NHK出版 (2010-12-08)









  • 生きるとは、他人とともに人生を歩むとは、どういうことなんだろうなぁ。

A子さんの恋人 6巻 (ハルタコミックス)
近藤 聡乃
KADOKAWA

なんかわからんけど開始早々に泣いた。A子さんの、それでもなにかを表現しようとするところが好きだ。








  • 女が女らしさに来るしむほど、きっと男も男らしさに苦しんでいる
男らしさの終焉
グレイソン・ペリー
フィルムアート社







今月の動画


天使にラブ・ソングを・・・ (字幕版)
天使にラブ・ソングを・・・ (字幕版)


替え歌で有名なやつ。良いエンターテイメントだった。









「Johnny's World Happy LIVE with YOU」
1回目2回目もとてもよかったが、嵐さんはさすがでした。









在宅勤務が長くなって来ました。時間はあるはずなのに以外と読み進められてないなぁ。
のんびりする時間は確保しつつうまくつかいたい。