Apr 20, 2013

「ワールド イズ ブルー」


今日は本の紹介をします。


ワールド・イズ・ブルー 乱獲、汚染、絶滅――母なる海に迫る危機 






シルビア・アール , 古賀祥子  
(日本語版発行にあたってのメッセージ)

著者は海洋探検家、海洋学者で、海洋版「Google Earth」の生みの親として知られる。
この本は2009年の「世界を変えようとしている人物」に贈られるTEDプライズ賞での発表と関連している。

内容は三部に分かれている。

第一部 「海は無限じゃない」 


今まで、無限に獲り続けられると思われていた水産物やほ乳類や、廃棄されているゴミの現状を、豊富な探索の経験に基づいたリアルな文章で綴っている。とくに水中でクジラに観察された話はとても感動的だ。

第二部「危機の現実」

生物多様性から、資源、気候変動による海洋の化学組成にまで範囲を広げて、今現実に何がおこっているのかを紹介している。
海洋については、まだまだ調査方法が限られており、人々の関心も低い事から、知られていない事調査されていない事が多くある。それらを、南極大陸のペンギンについてや様々な生物と著者との関わりも織り交ぜて、わかりやすく説明している。

第三部「海の未来のために」


近年、どのような調査が行われているか、国際法や保護区の現状、今後の発展が期待される水産業について述べている。
詳細な国際法や会議についての部分は一般向けには少し難しいかもしれない。今、海を守るためにどのような対策が行われているかの概要がまとめられている。

最後に著者は「知る事から行動へ」と述べている。この本は、地球の大部分を占める海について、まず「知る」ことの助けになるだろう。

なお、あとがきに変えて下に載せたTEDカンファレンスでの講演(←動画 英語ですが、海中の映像もとても綺麗。)
が載せられており、本書の内容が約10ページにまとめられており読みやすい。あとがきから読み始めても良いかもしれない。



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専門分野である海洋化学に関する章では、多少表現がオーバーなのでは?と思う部分もあった。他の章においてもそのような傾向があるのかもしれないが、海洋における問題の概要をつかむには、面白く適した本だと思った。

私は水深1000mに1人なんでことは絶対にいやですが、、怖くて。



Apr 7, 2013

気になるサンゴ礁関連ニュース①(赤土流出、国際保全会議、沖縄航空路)


いつものダイビング記録の他に、
「サンゴ礁関連の気になるニュース紹介」をやってみようと思います。

まずは

沖縄サンゴ礁、赤土流入で回復せず 国立環境研


(4/5  朝日新聞他)

サンゴの白化 の要因の1つとして、沖縄特有で粒子の細かい「赤土」が
沿岸のサンゴ礁に流れ込んで、サンゴを覆ってしまう、という現象ががあります。
これは、以前から問題とされていましたが、
今回実際に「赤土」が流入することで、サンゴ礁の回復が妨げられていることが報告されました。

(3/22 日本経済新聞他)

6月の29,30日に沖縄科学技術大学院大学 でサンゴ礁の保全に関する国際会議が開かれるようです。10カ国程が参加する予定。
各国で、サンゴ礁の保全・管理の方法や方針は異なる点が多いようですが、
活発な議論になるといいですね。
どこかで一般の人も傍聴できるチャンスがあるでしょうか。。。


次のニュースは社会的なものですが、

4月28日をめぐる「光と影」

(4/4 読売新聞)
那覇空港を発着する飛行機は、例えば東京方面から来た場合
まっすぐ那覇空港へ着陸せずに、一度沖縄本島最南端の岬を大きく迂回します。
米軍基地の領空(?)との関係だそうです。
そのため、那覇行きなら、進行方向向かって右がわの座席を取るとたいてい、
グラデーションの綺麗なサンゴ礁の海がよく見えますので、ぜひお試しを。

そして、
4月28日を祖国から切り離された『屈辱の日』と呼ぶ。」
というのは、知りませんでした。沖縄に住んで6年目、まだまだ勉強不足ですね。


第2回を期待して…ではまた!


Mar 17, 2013

大浦湾でダイビング



2013.3.17 Sun
Point 大浦湾: Zinza's point, ユビエダハマサンゴ, アオサンゴ

2013年初のボートダイブは、沖縄北部東海岸の大浦湾でした。
5年ぶりに潜る機会を頂きました。地理的にはこんなところです。


ここは私が「サンゴの研究」をしようと思うきっかけになった少し特別な場所です。
久しぶりに来れてとても嬉しかったです。

大浦湾に関してはこちらのページに紹介があります。
生き物やサンゴについて (SDCC ジュゴン保護キャンペーンセンター)



やっぱりまだ寒かったのと、ちょっと船酔いで
写真とる余裕があんまりなかったのですが、少しだけ。

アオサンゴはやっぱりかわいい

巨大ハマサンゴ

ユビエダハマサンゴ群落の上でふわふわ

日差しが暖かくて助かった

久しぶりに調査でなく潜ったので、とてもリラックスできました。
5年前とは目指すものは少し変わりましたが、
今できることをがんばろう!と心新たにした1日でした。


thanks to: team Snufikin and Hijiki's dad